脳梗塞リスク評価サービスを行ってみませんか?脳梗塞リスクマーカー(A6C)検査アミンファーマ研究所

研究概要-1


1. ポリアミンの生理作用:ポリアミンによる蛋白質合成調節


Fig. 1-1
1-1s
Fig. 1-2
1-2s
(クリックすると大きい図を見られます。)

ポリアミンは核酸,中でもRNAと強く相互作用する.従って,ポリアミンはまずリボソームを活性化することにより,全体の蛋白質合成を促進する.更に,細胞増殖に重要な蛋白質の合成を翻訳レベルで促進することにより,細胞増殖促進に寄与する.これらポリアミンにより翻訳レベルで合成促進を受ける蛋白質をコードする遺伝子群を“ポリアミンモジュロン”と命名し,大腸菌で9種のポリアミンモジュロンを同定した.ポリアミンモジュロンによりコードされる蛋白質[OppA,RpoS(σ38),Cya,FecI(σ18),Fis,RpoN(σ54),Cra,H-NS及びRF2]のうちOppAとRF2以外の7種は転写因子であることから,ポリアミンは転写因子の合成を翻訳レベルで促進し,その転写因子により多くの遺伝子発現が上昇して,細胞増殖促進が起こることが明らかとなった.
次に,ポリアミンモジュロンによりコードされる蛋白質のポリアミンによる翻訳レベルでの合成促進メカニズムを検討し,ポリアミンモジュロンのmRNAには3通りの特徴があることを明らかにした.1)翻訳開始反応に重要なShine-Dalgarno(SD)配列が開始コドンAUGより離れている,もしくはSD配列が明らかでない場合(OppA,FecI,Fis,Cra及びH-NS).2)開始コドンが非効率的なUUGまたはGUGの場合(Cya及びCra).3)mRNAのopen reading frame中に終止コドンがあり,readthroughまたはframeshiftが必要な場合(RpoS及びRF2).ポリアミンはこれら翻訳効率の悪いmRNAに結合して構造変化を引き起こし,合成を促進することが明らかとなった(Fig. 1-1, 1-2).
現在,真核細胞のポリアミンモジュロンを探索中である.

Last Update: 05/16/2007

導入をご検討の皆様へ

資料ダウンロード

お問い合わせ